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中古エンジンメンテナンス 小話


不確実な中古車両に対する取り組み方や、中古車両の信頼性を上げる目的で、「こういう風に見ていったほうがよいですよ」という趣旨で書いていく小話です。

最近お世話させていただくことになりましたとある車両のエンジン。中古で購入した後、忙しくてあまり乗る暇もなかったようですが、なんとなくおかしいと感じることが多かったようです。来期は来期で、いろいろ準備中ですが、こちらも点検しましょうということになりました。

アイドリング不良、トルク不足などいろいろあるようです。始動してみると、確かになんとなく変です。

まずは、エンジン降ろしてクリアランス測定。狙っている数値はともかく、特段おかしなところはありません。ずいぶんインテークのカムシャフトが進んでいると思いながら、作業を進めます。「カムスプロケットなどの工夫でここまで進まないな」と思いながら、改めてカムスプロケットを眺めます。





明らかに、インテークが1コマずれていました。狙うにしてもずいぶん大胆、すごいなと。写真はありません。

人為的に狙ったのか、誤組みなのか、コマ飛びしたのか....と思いながら、ヘッドカバーに目をやります。


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ヘッドカバーにはカムチェーンが当たった痕跡があります。私は、今まで経験したことはありませんが、このエンジンは、油圧で作動するテンショナーがついていますので、起こりうるのかも?と思います。


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誤組みも重複している可能性があるので、サービスマニュアルの説明図を眺めます。この車両のマニュアルの図面は簡易指示で、チェーンのピン位置は実際とは違います。その図と同じ位置にチェーンがかかっています。

明らかに普通ではないのですが、複数の原因があるなと思いました。

1 カムチェーンがコマ飛びした
2 バルタイを間違えた
3 カムチェーンがコマ飛びして、インテークが進んだ・・・

その他にも、いろいろパターンが考えられますが、いづれにしても、情報不足の中古車両の怖さがわかっていただけると思います。

たまに、「妙な」車両が持ち込まれることがありますが、こういった車両も製造から10年近く経ち、あちこちのオーナーを渡っていることが多くなりました。その過程で、しっかりしたメンテナンスを受けていないことも多くあります。そういった現状を踏まえて、複数オーナーの車両、または、年数が経っている車両は、簡易でもかまわないので、点検整備をおこなって、信頼性を上げてから、ぜひ乗っていただきたいと思います。

写真は正しいタイミングです。


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小話の続きは次回。今度は短めに書きます。



良いバイクですね GSX-R 修理


年の瀬です。今年は、比較的暖かいクリスマスです。がんばっていきます。

さて、転倒の際、なるべくダメージは外側だけですんでほしいですよね。内部までなるべくダメージが及ばないように・・・と祈りつつ分解していくわけですが、今回はステーターコイルがダメージを受けてしまいました。残念。




ローターはダメージが少ないと思いますが、点検が必要ですね。現行車両ですと、ステーターコイルは比較的入手しやすい価格ですが、10年以上前の車両あたりになると比較的高額になりますから、巻き直しに出したりもします。また、古い車両は、劣化が進んでいる車両などもありますので、レギュレータと合わせて気に留めておきたい部品ですね。


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さて、きっちり修理・整備させていただきます。

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TL1000R

TL1000R いろいろ重整備が控えています。


おそらく2~3オーナー。バイクを大事にするオーナーさんが続いたように思います。各部ヤレは目立ちますが、整備しがいのある状態。


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ストリップですね。ボリュームありますね。私は好きですね。北米で人気があるのもわかります。ちなみに、シートレール外した状態が私は一番好きです(^_^;)


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名物ロータリーダンパーです。緻密な減衰コントロールができるダンパーだと思いますが、リアサスに使用するとなると、容量からしてその筐体の大きさと、複雑なリンケージと複数のレバーを使用せざるを得ないのが難点。また、緻密すぎて、ストリートで使用すると、ストライクゾーンに入りづらいかもしれませんね。でも、TLのアイデンティティでもありますので、きっちり整備して気持ちよく走りたいものです。

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小排気量は楽しいですよ。YZF-R15 修理

 YZF-R15ですね。写真はちょっと前の修理途中のものです。

 ぜひ、一度乗ってみてほしい車両です。

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 YZF-R15、YZF-R125、CBRシリーズ。こういった、いわゆるフルスケールの小排気量車は、とても楽しいんですよ。とくにミニバイクやカートが走るショートコースで走ると非常に楽しいですね。

 私は、ショートコースなら1日走っていられますよ。この間もスポーツランドSUGOの「西コース」というコースですが、160LAPもしてしまいました。

 乗る機会がなかなかないと思うんですが、何かのきっかけで乗った方は、とても楽しいとおっしゃいます。なにより積極的に操作できることが新鮮なようで、とくに普段はミドルクラスやビッグバイクに乗っているライダーさんがそのように感じるようですね。とても得ることの多いカテゴリーです。

 バイクを操る楽しさを追求したい方や、トレーニング用途にとてもおすすめです。

 当店にも2台ありまして、たまにお客さんに貸し出ししたりもしています。転倒にも強いし、コストも安いですよ。

 と、前置きが長くなりましたが、たまに大破しちゃった入庫車両もありまして(^_^;)、、、

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 シートカウルがつかない!ほどにちょっと歪んじゃうと、がんばって修正しないといけません。かといって、フレーム単体にして、フレーム修正機で精密に・・・なんて穏やかでないので、二つの定盤をうまく使って、がんばって修正。

 いつだってこうやって直せば、沢山走れますから、必然的にながく所有することになるでしょうね。


 またまた話が変わりますが、分解より、計測より、修正より、個人的に一番しんどい作業は、↓なかなか時間がかかります(笑

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フロントフォーク

フロントフォークですね。修理を兼ねまして若干アレンジメントしました。
いろいろお話をさせていただいて、何がふさわしいのか、店主ともどもいつも考えさせていただいています。「どうなってほしいのか」をお話いただければ、車両姿勢含めまして、一緒に考えて提案させていただきます。対面で相談するのが一番ですよ。

シートパイプ式の正立フォークから、オーリンズフォークまでお気軽にご相談ください。



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フロントフォーク 部品

ちょっと油断していると、ブログの更新が滞ってしまいます。すみません。

加工物のご紹介です。

フロントフォークのメインバルブのメクラ蓋になります。フォークキャップのように見えますね。
最近は、NIX(左右で伸圧を分離して減衰する)カートリッジの装着をされるユーザーさんも多いですね。本来機能しなくなるバルブを取り外す際に使用します。ご用命いただきありがとうございました。

図面等なくても、様々な小物作成いたします。お気軽にお問い合わせください。



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今度はSC57後期 CBR1000RRです。

SC44に続きましてSC54ですね。絶妙にラジエターが曲がっています。前周り、徹底して整備。

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フォークの曲がりは当然なんですが、経験的に衝撃が少ないときは、フォークとステム程度、衝撃がそれなりに大きいときは、加えてトップブリッジも曲がります。トップブリッジもまがるような状況の時は、車両によって異なりますが、ネック周りからエンジンハンガーにかけて、きっちり探傷します。

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ラジエターですね。結構押されましたね。新品ラジエターは気持ちがいいですね。
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いい機会なので、ホース類も交換します。ストリートで水温が高い状態で走らざるを得ないSS車両は、水周りの負担が大きいですね。滲んだ痕跡がある車両や、メカニカルシール付近にクーラントがもれ出た痕跡のある車両をたまに見受けますね。

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さて、ステム・トップブリッジともに修正ではなくて、交換。フレーム側きっちり点検します。